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歯の治療マニュアル

永久歯

永久歯は、その名の通り永久に使用する歯であり、我々が一生付き合っていく歯です。乳歯は抜けた後に永久歯が生えてきますが、永久歯は一旦抜けてしまうと2度と生えてくることはありません。従って、永久歯は後生大事に扱っていかなければならないのです。

永久歯の本数

永久歯は親知らずを含め全部で32本あります。上下左右で考えると、8種類の歯から作られていることがわかります。乳歯のところでも説明しましたが、永久歯は乳歯がある場所の場合は乳歯と同じところから生えてきます。従って、中心に近い5本分は乳歯の変わりに生えてくることになります。その外側の3本は永久歯オリジナルですね。乳歯と同様、永久歯にもそれぞれ名前がつけられています。永久歯は一生付き合っていくものですから、永久歯の各歯について詳しく見てみましょう。

永久歯

中切歯(ちゅうせっし)

一番中心にある2本の歯を中切歯と言います。上の中切歯は平べったくて非常に大きいのが特徴ですね。最近、とあるテレビ番組で放送されたので知っている人もいるかと思いますが、上の中切歯の左側を大黒歯、右側を恵比寿歯とも呼んでいます。歯は平べったいですが、中切歯の根っこは円形です。永久歯の根っこは大体円形なんですけどね。

側切歯(そくせっし)

中切歯の外側にある隣の歯を側切歯と言います。まれに、この側切歯が生えてこない人がいるようです。生えてこない永久歯の代表と言えば親知らずですが、その次くらいに生えてこない人がいるのがこの側切歯です。この場合、先天的(生まれつき)に生えてこないというケースがほとんどなので、もしそうだった場合は義歯を入れるなどするしかありません。

犬歯(けんし)

歯の名称としては恐らく有名なものでしょう。側切歯の隣にある永久歯です。犬においてよく発達している歯なので犬歯と言っています。犬のイメージ通りに歯の先が尖っているのが特徴です。顎の動きの基本となる歯なので、犬歯の位置は特に重要です。また、他の永久歯と比べて歯根が長いため、歳をとっても最後の方まで残る歯でもあります。

小臼歯(しょうきゅうし)

犬歯の外側2本分の歯をこう呼びます。内側からそれぞれ第一小臼歯、第二小臼歯と呼んでいます。かつて、第一小臼歯はなくても大きな問題にはならないと考えられていたことから、歯の矯正のため抜歯されることがありました。しかし、近年の研究により、第一小臼歯にも重要な役割があることがわかってきており、今は第一小臼歯を残した形で矯正することが多くなっています。

大臼歯(だいきゅうし)

永久歯の一番外側の3本を大臼歯と言います。これも小臼歯と同様、内側から順に第一、第二、第三大臼歯と呼んでいます。乳歯にはこの大臼歯に相当する歯が存在しないので、永久歯としてのみ存在する歯です。一番外側の第三大臼歯は「親知らず」という別名で有名ですね。

永久歯の特徴

永久歯の特徴は「一度なくなったらそれで終わり」という一言に尽きます。永久歯は抜けてしまったら最後なのです。各永久歯は、生えてこない人も結構いる親知らずはともかく、それ以外のものは全て人間が生きていくうえで重要な役割を果たしています。永久歯が1本なくなると、食べ物を噛むときにも問題が起こりますし、また、噛みあわせも悪くなりますから、最近問題になっている顎関節症の原因ともなります。ある程度歳をとってしまって、老化とともに永久歯がなくなってしまうのはいたし方ありませんが、それ以外の原因で永久歯がなくなることはなんとしても避けたいものです。他の永久歯の特徴としては、乳歯よりは虫歯になりにくい、色が若干黄色っぽく見えるなどがあります。

永久歯の生え始め

永久歯は、その歯その歯によって生え始めが変わってきます。乳歯の変わりに生えてくる中心5本の永久歯は、乳歯が抜けた後に生えてくるのが一般的です。と言うより、乳歯のところでも解説しましたが、永久歯が生えてくる準備ができると乳歯が抜けるように体ができていますから、ある意味これは当たり前のことなのです。従って、この中心5本の永久歯が生えてくる決まった年齢というものは存在していませんが、6歳頃から中心側から生え変わり始め、大体12歳頃に生え変わりが完了するのが一般的です。

それに対し、奥の3本の永久歯は、乳歯とは全く関係なく生えてきますから、ある程度生えてくる時期が決まっています。奥の3本のうち、第一大臼歯は生えてくる時期がかなり早く、早い人では6歳頃から生え始めます。次の第二大臼歯が12〜3歳ころ、一番奥の第三大臼歯は生えてこない人も多く、一概にいつ生えてくるとは言えません。

ちなみに、私は第三大臼歯が4本とも生えていますが、早いので16歳頃、遅いので20歳頃でした。乳歯が子供時代の10年ほどしかその役割を果たさないのに対し、永久歯は50〜60年もの間歯としての役割を果たしますから、それだけしっかりとした永久歯が生えてくるわけですね。

永久歯が生えてこない場合

普通の人は32本の永久歯が生えてきますが、中には永久歯が生えてもおかしくない年齢なのに、特定の永久歯が生えてこないというケースがあります。永久歯が生えてこないパターンはいくつかあります。

乳歯が抜けずに、永久歯が生えてこない
この場合はいくつか理由が考えられますが、まず考えられるのが「永久歯の出る準備が整っていない」場合です。この時は、仮に乳歯を抜いたとしても永久歯がすぐ出てくることはありませんから、永久歯の準備が整うまでしばらく待つしかありません。下手にあせって乳歯を抜いても、余りいいことはありませんからね。余りにも年齢が高い場合には、歯医者さんに行って相談してみるのもいい方法です。次に考えられるのが「乳歯が邪魔をして永久歯の出るスペースがない」場合です。この場合は、放置しておくと、出番を待っているはずの永久歯が待ちきれなくなって、曲がった形で乳歯の横から出てくることがあります。こうなってしまうと、歯並びなどに深刻な問題を引き起こしますから、早めに歯医者さんに行くことをお勧めします。
乳歯とは関係なく、永久歯が生えてこない
まず真っ先に考えられるのが、側切歯のところでもお話した「先天的に永久歯が生えてこない」場合です。この場合は、体がそこの永久歯を作る機能を持っていませんから、正直言ってどうしようもありません。第三大臼歯(親知らず)の場合は、出てこない人も多いですし、生えてこなくても別に問題となりませんが、側切歯の場合は非常に困るでしょう。「見栄えがみっともない」とか「噛みあわせ的に問題がある」と思った場合は、歯医者さんに相談するといいでしょう。もう一つ考えられるのは、「永久歯が生える準備はできているが他の永久歯に邪魔されて生えるスペースがない」場合です。私の左奥歯が内側に曲がって生えていることはお話しましたが、これがまさにそのパターンです。この歯が生えてきたのは、なんと親知らずが全て生えた後のことでした。この状態で永久歯が生えてしまうと、後は歯を矯正するしか方法はありません。

永久歯は一生ものですから、生えてくるはずのものが生えないことになると、誰もが不安を覚えることでしょう。もし、何か不安を感じた場合には、面倒でも歯医者さんに行って相談してみることをお勧めします。一生不自由な歯で生活することを考えれば、多少の面倒があっても行くべきです。困るのは自分なのですから。