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歯の治療マニュアル
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虫歯

小学校では、大体のところで歯科検診というのを行っています。歯医者さんが学校にやってきて、生徒たちの口の中を覗いて、「Cの1、Cの2・・・」とかやってるアレです。Cとかいわれると、「ああ、虫歯か・・・」なんてかなり憂鬱になった記憶がある方も多いと思います。いついかなる場合であっても、虫歯に注意しなければならないのは当然ですが、子供のうちは特に虫歯に気をつけなければいけません。ちなみに、虫歯のことを正式名称では「う蝕」といいますが、一般的にう蝕という言葉が使われることはほとんどなく、虫歯で定着していますので、以後虫歯という言葉を使います。

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なぜ子供が特に虫歯に注意しなければいけないのか?

虫歯は、大人であっても注意しなければいけないことなので、特に子供がと言われると「何で?」という疑問が自然と湧いてくるはずです。しかし、特に子供が注意しなければならないのには、ちゃんと理由があります。

子供の歯は大人の歯よりも虫歯になりやすい
子供の頃に生えている乳歯は、永久歯よりも質がよくないため、永久歯よりも虫歯になりやすいです。では永久歯であれば大丈夫なのかというと、生え初めの頃の永久歯は乳歯並みに貧弱で、やはり虫歯になりやすいのです。永久歯がある程度安定してくるのは、永久歯が生え始めてから2~3年たってからなので、永久歯がどんどん生えてくる子供の間は特に虫歯に注意しないといけないのです。
子供は歯のケアが上手にできない
虫歯にならないためには、歯のケアを十分に行うことが大切ですが、そのことを十分認識している大人と違い、子供はよくわかっていません。勿論、子供に正しい歯の磨き方講座なんてのもやっているところもありますが、子供は満足にできないことが多いでしょう。幼児の頃は親が子供の歯を磨いてあげることがほとんどでしょうが、小学生ともなると自分で歯磨きするでしょうし、そうなってしまうと、どう歯磨きしているか親はわかったものではありません。適当に歯を磨いていたとしても、気づかないことも多いでしょう。歯磨きが満足にできていなければ、虫歯になりやすくなるのは当然ですよね。
子供の歯は虫歯の進行が早い
特に乳歯の場合、虫歯の進行が早いです。乳歯は質がよくないことに加え、歯自体が小さいですから、一旦虫歯になってしまうとその進行は永久歯よりも格段に早いです。
子供の虫歯は周りが気づいたときには相当進行している場合が多い
私の子供の時の話ですが、虫歯になると歯が当然痛くなりますが、「虫歯はちょっと痛いけど、歯医者はもっと痛そうだから我慢しよう」と思い、我慢できなくなるまで放っておきました。我慢できなくなったときには、虫歯がどうなっていたかは大体お分かりですね。このように、子供は「歯医者がいや」という理由で虫歯になっても言わないというケースが結構多いのです。まあ、そのために歯科検診があるんでしょうけど。
虫歯があることによって子供の顎の成長に悪影響を与える
例えば、右の奥歯が虫歯になると、右でものを噛むと痛いので、左側だけでものを噛むようになります。成長した大人であっても片方だけでものを噛むのは問題がありますが、成長途上の子供はもっと深刻で、歯並びが悪くなるなどの問題が起こります。

虫歯に関する知識を有し、虫歯になったときに正しい対処ができる大人と違って、子供は虫歯の重大さがわかっていませんから、かなり進行した虫歯になってから治療することになるケースがどうしても多くなってしまいます。子供が虫歯を自己申告するケースは、虫歯が痛んで我慢できないときになってからが結構多いですから、周りの大人が常に子供の虫歯に注意しなければいけないのです。

虫歯の進行度合の区分と治療方法

冒頭でお話した、歯科検診で「C1、C2・・・」と言われるこの言葉の数字の部分が、そのまま虫歯の進行度合を区分しています。虫歯は奥歯にできることが多いですが、前歯にできることもあります。しかしながら、前歯も奥歯も虫歯の区分と治療法はほとんど同じです。

C1
歯のエナメル質の部分だけが虫歯になっている状態です。エナメル質には歯の神経が通っていませんので、この時点での自覚症状はないことが多く、検診などで指摘されて始めて気づくケースがほとんどです。この状態のうちに治療すると虫歯の部分を削ってそこに詰め物をして(レジン充填)おしまいとなることがほとんどで、歯医者さんに行く回数も1回で済みます。治療中の痛みもほとんどありません。
C2
歯のエナメル質の内側にある象牙質が虫歯になっている状態です。この状態になると、ものを噛んだときに虫歯に痛みが走ったり、冷たいものを食べたときに虫歯がしみるようになったりします。虫歯の自覚症状が出るのはほとんどがこの状態になったときです。この時点で治療すると、虫歯部分を削ってそこの型をとり、金属製の詰め物を作ってそこに固定(インレー修復)します。大体2~3回の通院で治療できます。
C3
歯の歯髄まで虫歯が進行した状態です。ここまでくると、歯の神経がむき出しになっていますから、何もしなくとも常に虫歯が痛んでいる状態になります。この場合、時と場合によっては歯の神経を抜かざるを得なくなります。歯冠部分は崩れかかっていることが多いですから、金属歯を作って、歯の残った部分に被せる治療が行われます。いわゆる「銀歯をかぶせる」というやつです。この時、虫歯部分を何度も消毒しなければならず、歯を補強する土台も作らなければなりませんから、何度も何度も通院することになり、時間も費用も格段に跳ね上がります。しかも、このように治療した歯は、将来的に取れてしまって再治療が必要になるケースが多いです。かぶせた歯は10年持てばいいほうだと言われているくらいですからね。
C4
歯の歯冠部が崩壊し、歯の根っこしか残っていない状態です。事ここに至った場合は、歯の神経自体が既に機能を果たせなくなっており、逆に痛みを感じなくなりますが、この状態の虫歯の治療は、ほとんどが抜歯になってしまいます。乳歯は抜歯してもまだ救いがありますが、永久歯を抜歯することになった場合は、入れ歯や差し歯などの対象になるので、費用が高額になります。さらにひどいものになると、歯の根っこまでもがおかされてしまい、歯周病を引き起こしていることもあり、その場合はさらに治療時間も治療費もかかります。

よく、「虫歯は早期発見・早期治療が大切」と言われます。まあ、病気であればなんでもそうだとは思いますが、虫歯はその進行度合によって治療期間も治療費も格段に変わってきますし、虫歯が進行すると取り返しのつかないことにもなりかねませんから、虫歯に気づいたときには早目早目の治療をすることが重要です。

虫歯の原因

虫歯になってしまうと、治療しなければなりませんし、痛いですから、虫歯にならないにこしたことはありません。ところで、なぜ虫歯になってしまうのでしょうか。「甘いものを食べ過ぎるからだ!」なんて子供の頃はよく言われたものですが、本当にそれが原因なのでしょうか。

虫歯を引き起こす虫歯菌
実は、世の中には虫歯を引き起こす菌があります。虫歯菌はいくつか種類がありますが、代表的なものはミュータンス菌と呼ばれるものです。生まれたばかりの赤ん坊には、この虫歯菌は口の中に存在していません。それが、何らかの原因によって口の中に移ってしまうのです。
虫歯菌の栄養源は糖分
虫歯菌は、糖分を栄養源として活動が活発化します。この活動時に、歯を溶かしてしまう酸を発生します。虫歯菌が歯を溶かすことを脱灰といいますが、通常時は、虫歯菌が活動を停止すると口の中の働きによって歯は元の形に戻ります(歯の再石灰化)。しかし、虫歯菌による脱灰スピードに、歯の再石灰化スピードが追いつかなくなると、歯がどんどん溶かされてしまうわけですね。これによって虫歯になってしまうのです。一旦虫歯になってしまうと、虫歯菌は虫歯の部分に取り付き、そこで活動をすることになりますから、放っておくと虫歯がどんどん悪化していくわけです。ちなみに、口の中に糖分が残っていればその間虫歯菌は活動を行いますから、同じ量の甘いものを食べるとしても、一気に食べるよりもちびちび食べる方が虫歯になる可能性が高くなります。
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虫歯の予防

歯の構造のところでもお話しましたが、虫歯は再生不能のエナメル質が破壊されることによって始まるので、虫歯になってしまうと治療することはできても元の歯に回復する方法はありません。従って、虫歯に関しては、他の病気以上に予防することが大切です。

虫歯菌が移らないようにする
虫歯は生まれたときにはいないはずの虫歯菌によって引き起こされますから、赤ん坊に虫歯菌を移さないことが一番の予防法になります。しかし、理屈はわかっても、完全に虫歯菌を遮断するのは非常に難しいでしょう。我々ができることは、できる限り虫歯菌が移らないよう努力することです。例えば、
などがあります。2~3歳頃までに虫歯菌が移らなければ、永久歯の虫歯になる可能性が格段に低くなるという報告もあるので、それまで完璧な対策がとれれば虫歯になるリスクは大きく下がります。それでも、赤ん坊に与える食事が熱いからふーふーしてあげたらそこから移ったり、赤ん坊とスキンシップをしていて、手にキスとかしたらその手を赤ん坊が口に入れて移ったりとか、意外なところから虫歯菌は移ってしまいますから、現実的には難しいのもいたし方のないところです。
虫歯菌が活動しないようにする
虫歯菌を移さないように注意していても、ひょんなことから虫歯菌は移ってしまいます。ほとんどの人は虫歯菌が口の中にある状態でしょう。ならば、虫歯菌の活動を抑えてしまうことが虫歯対策として重要です。虫歯菌は糖分を栄養としますから、糖分を一切取らなければ確かに虫歯菌の活動は抑制できます。しかし、米は唾液で糖分になってしまいますから、ご飯を食べただけで口の中に糖分が入ってしまうことになります。そこで、重要になってくるのが歯磨きなのです。虫歯菌は、我々の歯に付着する歯垢の中に含まれていますから、歯を磨くことによって歯垢を丁寧に落としてあげることが虫歯予防につながります。こうして考えると、虫歯予防のためには、食事ごとに毎回歯磨きをすることが大切であることがわかりますね。
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